斎藤さん:直営のスクールでは、1クラス10人前後で集まり、1人2台デバイスを使い、手元にあるデバイスで動画コンテンツを見ながら、もう1台のiPadやパソコンでミッションをクリアしていきます。5分ほどの動画で説明をした後、約10分間、自分で考えてミッションをクリアすることを繰り返して、スモールステップでどんどん学習を重ねていくスタイルです。
最終的には、その単元で提示しているゲームやアプリができあがります。動画の手順通りにやっているだけでは同じものができあがってしまうので、最後は動画を外して自分なりにアレンジしてオリジナルゲームを作るレッスンにしています。
出典:CodeCamp
斎藤さん:大きく2点あります。やっていただければ誰しもがすぐにわかると思いますが、直感的に操作できます。また、テトリスのようなパズルゲームや育成シミュレーションゲームなど、市販のゲームに近いものができる奥深さもあります。
2点目は、グローバルでも国内でもスタンダードな教材であることですね。子ども向けプログラミングならScratchだと思われている方も多くいらっしゃいますし、実際、Scratchをやりたいと言ってくるお子さまも多くいるので、取り入れています。他のプログラミングツールもさまざまなものが存在しますが、Scratchを模したもの、インスパイアされて作ったものが多いですね。
鈴木さん:私はもともとシステムエンジニアだったので、その経験から申し上げますが、ひとつの言語をしっかり勉強していると、他の言語を始める時に置き換えで対応できることが多いと思います。そして子どもたちがどの言語をベースに使うかを考えてみると、最初にScratchがあがります。
Scratchで公開されているソースから独自のアプリを作られている場合には、Scratchをしっかり学んでいれば、テキストコードを書く際にもそこで得た知識がそのまま使えます。そういった意味で、ひとつの言語をしっかりと勉強することが今後の子どもたちの成長の元になると思います。無料で配布されていて、誰でもどこからでもアクセスできるツールということでScratchが優れていると思います。
出典:CodeCamp
鈴木さん:SEとして企画書・設計書・仕様書を作っていた経験をベースにしているところもありますが、子どもたちが企画書を作らずに完全オリジナルの作品を作ろうとすると、面倒くさかったり、難しかったり、うまくいかなかった機能は削除してしまいますし、作っていて楽しくて簡単にできそうと思ったら、機能拡張してしまいます。偶然の代物で適当にブロックを並べて面白い動きができて、「プログラミングができた」ということにしてしまうと、ただ遊んでいるだけになってしまいます。子どもたちにはしっかりと自分で考えながら、成長してもらいたいと思っています。
本来であれば、実現が難しかったことを、自分で一生懸命考えてできあがったという経験はすんなりできるよりはるかに嬉しいと思います。「自分一人でこういうことを解決できた」という経験が子どもたちの自信になるのではないでしょうか。最初に企画書を書いて「こういうものを作る」と宣言をしていないとゴールがぼやけてしまうので、そのために最初に企画書・設計書を書いてもらうようにしています。
斎藤さん:一人でもYouTubeや本でプログラミング学習はできると思います。ただ、教室に来ることによって、学ぶ場所ができ、ライバルであり、教え合うことができる受講生や友達が生まれます。切磋琢磨しあう部分もあるので、「あいつよりも面白いゲームを作りたい」と刺激し合える関係やわからないときにサポートしあえる関係が築けると思います。
また直営教室やパートナー校には定期的に発表会もあります。作った作品を大きなモニターに投影して、スライドやKeynoteを使って披露する場を設けています。子どもたちにとっては目標の場であり、保護者の方々もご覧いただけます。発表会をご覧いただければ、子どもたちの成長が実感いただけると思います。作品や発表のクオリティの高まりが感じられて、親子双方にとって、よい励みになるのではないでしょうか。
出典:CodeCamp
鈴木さん:発表会やオンラインのサイトでは、自分の先を進んでいる子どもたちの優れた作品も見ることができます。「いつか自分もあれが作れるようになりたい」「あと何回やれば到達できるかな」という見本を見ることによって、もっとレベルの高い作品を作りたいという展望感が生まれると思います。
また、子どもたちには頑張ったところや成果を含めて、自分自身を認めてほしいところがあるので、発表会では作品をただ紹介するだけではなく、こだわったところ、頑張ったところ、苦労したところを伝えてもらうようにしています。自分の作品の良さを人に伝えないと、みんなが「遊ぼう」という気持ちにもなってくれないし、みんなに遊んでもらうことでフィードバックが貰えてより良い作品にバージョンアップすることもあります。こちら側でテンプレートを用意しているので、いったん振り返りをしてもらって、そこで得た要素をプレゼンの中に盛り込んでもらえるようにサポートしています。
出典:CodeCamp
斎藤さん:CodeCampKIDS Onlineの動画教材はわれわれの直営教室とまったく同じもので、5分インプット、10分アウトプットの仕組みも同様にして、ご自宅でも比較的安価に学習ができるツールにしています。また対面のスクールと同等のサービスが提供できるよう、課題添削を利用することで、5営業日以内にフィードバックがあり、理解を深められます。
加えて10月1日からチャット機能を追加しました。チャットサポートでわからないことをすぐに聞くことができるので、オフラインの直営教室のサービスに近づいていると思います。
出典:CodeCamp
斎藤さん:10月1日にZoomで集まれるオンライン発表会も追加しました。特定のタイミングで集まって、オンラインで顔を合わせて話せる場、学習をサポートする場としてサービスをスタートしています。発表会の時期に合わせて計画的に作品を仕上げたり、「みんなに負けないようにレベルの高い作品を作りたい」とか「作品を仕上げてみんなに発表したい」ですとか、対面スクール同様の気持ちになってもらえると思います。
鈴木さん:CodeCampKIDS Onlineはカリキュラム構成として、60回分のレッスンを用意しているので、子どもたちは60回の中で、どんどん難しいことができるようになってきます。最初はわからなかった変数が次第に使えるようになったり、その他にも次のレベルに行くために必要なプログラミングの知識がどんどん身についていきます。ゲーム制作という楽しいテーマのもと、60回の中でより高度なゲームを作れるようになっていくことが、子どもたちが夢中になるところだと思います
テクテク編集部あとがき
取材にあたってCodeCampKIDS Onlineの無料体験に挑戦してみました。ログインすると、解説画面とScratch本体が立ち上がり、同一画面上で動画を見ながらプログラミングの演習ができます。解説動画はゆっくり落ち着いたペースなので慌てて操作する必要もありませんし、本当にわからなくなったら、巻き戻しすれはOK。最近のお子さま方は情報端末の操作には相当に慣れているので、戸惑うことは少ないと思います。
CodeCampの斎藤さんいわく「無料体験で特徴を理解してほしかったので、長めの時間で動画は作成しましたが、レッスン本体はスモールステップで細かく刻む設計です」とのこと。まだまだプログラミングに未体験のお子さまをお持ちのご家庭は、登録もカンタンな無料体験にまず参加してみてはいかがでしょうか。